猫が来る!

The Cat coming!

堀新「13歳からの天皇制」読書感想文からの憲法第一部シケプリ

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堀新「13歳からの天皇制」ISBN978-4-7803-1076-4を少し前に読みました。

天皇制」を通して現行憲法における国民主権基本的人権について考える本。13歳だと結構厳しいかもしれません。

なお営業制限前の丸善丸の内本店ではこども六法と同じ棚に並んでいました。

基本的に著者の意見は抑制されており、現行憲法の条文に基づき考えるようにはなっているけれど、憲法含めあらゆる事柄に対する解釈は解釈者の前理解によって嚮導されるわけで、かつ現行憲法自体が大日本帝国憲法との連続性を否定できない点もあり、さらには法律の解釈自体が社会的な行為でしかありえない、というところがこうしたテーマを語る上での難しさかとも思います。

 

本書を読んだことで、久しぶりに、今は亡き憲法第一部のシケプリを読み返してみました。なぜそんなものがあるかというと、私が憲法第一部のシケプリ担当だったので、Wordファイルが残っているからです。PC買い替えるときでも、一通り旧PCのファイルを引き継いでいくので、Win95時代のゲームのセーブデータとか320*240の画像とかも沢山残っているよ。

原典に当たっていないので、シケプリベースの話になってしまいますが、宮沢俊義より清宮四郎の方がなんとなく穏健派そうな名前をしているのに(名前かよ)、宮沢の方が穏健リベラルだったり、と面白い再発見がありました。

特に象徴であるということに積極的な意味を見出す立場と戦前の神聖不可侵性を重視する立場が、別々のルートから同じ結論に至る場合もあるよね、ということなど読み返してみたら色々書いてありました。